津別峠からの絶景にため息…。十勝の花園に囲まれる！まるごと北海道旅（３）

釧路へは飛行機の乗り継ぎで向かいます。稚内空港から新千歳空港を経由して釧路空港。

ところが、新千歳空港から釧路行きの機内に入ると、釧路上空はまた天候が悪く着陸できない場合は引き返すとのアナウンスが！　

またもやリカバリーか、と心配しましたが何とか着陸。まるごと北海道旅行第３弾は、釧路から道東を巡る旅です。

釧路は雨！　釧路湿原はあきらめてホテル直行

ただ、雨は結構降っていて釧路湿原をはじめとした「大自然満喫」の予定ははかなく消えました。

釧路でコインランドリーを探して、とりあえず洗濯を。その間、駅前に引き返して和商市場でお土産を物色します。

ところが、携帯電話を市場で忘れてしまい、洗濯の後和商市場へ引き返す羽目になりました。

もう時間もかなりすぎています。二人はレンタカーで川湯のホテルへ直行。結局移動だけの一日になってしまいました。

川湯温泉のホテルで残念の連続

19時過ぎに川湯温泉のホテルに着きました。目当ては温泉ですが夕食も豪華です。が、しかし、味が濃い（泣き）

楽しみにしていた温泉の前にいったん部屋に入ると、エアコンらしきものがありません。

まさか、と思ってフロントに電話すると「当ホテルでは夏季は扇風機対応です」ってそんな北海道、特に道東では冷房を使わないホテルがあります。まさか扇風機対応とは……。

窓を開けて外の冷気を室内に入れようとすると虫が入って来るし、このまま温泉なんかに入ったら体が火照って眠れなくなるかもしれません。

仕方なく、温泉をあきらめて扇風機を回しながら寝ることに。温泉に入ってビールでもと想像していたのに残念でした。それでも翌日の朝風呂は最高で眠気もすっきり！　朝食も美味しく食べられました。

屈斜路湖は津別峠から見るのがベスト

この日も残念ながら雨模様。この日は屈斜路湖や摩周湖などの湖を巡る計画でしたが、あいにくの天気で摩周湖は霧で見えないだろうと判断して屈斜路湖へ向かいます。

屈斜路湖は美幌峠からの眺めが有名ですが、おすすめは津別峠。美幌峠よりさらに標高が高いところにあるので、大きな屈斜路湖の全貌を視界にとらえることができ、写真もうまく撮れます。

運が良ければ雲海が見えることも。

かなり急角度の山道を登っていくと、目の前が白いガスで覆われました。カーブが続くので速度を下げて慎重に運転します。

ひょっとすると、これは雲を抜けているんじゃないか？　雲海が見えるかもしれない

淡い期待を抱きながらカーブを曲がること30分。ガスが晴れて頂上に着きました。急いで展望台へ。もし雲海が見えていたら、消えやしないかと気が気じゃない。

津別峠の展望施設はまるで要塞のような建物で、訪れる観光客も少なく売店などもありません。小鳥のさえずりが聞こえる静かな所です。

3階まで上がると。屈斜路湖が見えてきました。

すばらしい。

屈斜路湖の全貌や遠くの山々まで見えます。雲海とまではいかないけれど、まとまった雲が眼下に見えてコントラストも良い感じ。屈斜路湖と雲が同時に見えて幻想的な景色です。

振り向くと、幾重にも重なった山影の中に阿寒岳の稜線がくっきり見えます。朝の清々しい空気を胸に吸い込みながらしばらく絶景を堪能しました。

アイヌコタンで民芸店を見てまわる

「北海道に行くなら大自然や絶景」というのが当たり前だと思っていましたが、予想以上に楽しかったのが阿寒湖畔の「アイヌコタン」。

阿寒湖までは津別峠から約２時間の道のりです。少し遠回りでしたが、津別町を経由して途中、道の駅あいおいで休憩。

阿寒湖畔に着いたときはお昼をまわっていました。アイヌコタンはのははアイヌの民芸品やレストランなどが立ち並ぶ風情のあるところです。

入り口の大きなフクロウのモニュメントが印象的。いろんな民芸品店が並んでいるので１時間ゆっくり見てまわりました。

お店の中には店頭で職人が木彫りの実演をやっているところもあってとても興味深い。最初に入った店では、親父さんが座って木彫りの人形を作っていました。

お店の商品はすべて手彫りだそうです。一つ一つに手作りの暖かさが感じられて趣があります。「最近の若いもんはみんな札幌へ出て行く」と話していました。後継者探しもたいへんです。

女将さんのお話しでは、秋篠宮紀子さまが来られて買われた木彫りのお守りがあるとのこと。おすすめということで、紀子さんが買って行ったのと同じ絵柄のお守りを購入しました。

北海道ガーデン街道の起点！帯広の十勝ヒルズでゆっくり

北海道ガーデン街道とは、趣向を凝らした8つの庭園が点在する十勝から富良野、大雪を結ぶ２５０キロメートルのことをいいます。

そのうち帯広地区には５つの庭園があって広大な敷地に色とりどりの花々を見ることができます。今回はガーデン街道の十勝川起点に位置する「十勝ヒルズ」を訪れました。

広大な敷地はそれぞれのテーマに沿ってグルーピングされた花々が咲き誇っています。

ただ、気温３１℃、湿度はほぼ１００パーセントじゃないかと思える蒸し暑さでした。４０分くらい歩いたかな。もうへとへとだったけど、生き生きとした花々はとても鮮やかです。

驚いたのは花の種類の多さ。それぞれに独特の形に造形されていて景観が素晴らしい。今まであまり興味を引かなかったけれど花の種類ってこんなにあるんですね。

ただ、花の名前がわからない。わかっていたのはテレビドラマで知った「カンパネラ」だけでした。広大な風景も良いけど、鮮やかな花々を見るのも良いですね。